不動産賃貸にありがちなトラブル

 不動産を賃貸していると、さまざまなトラブルに遭遇することがあります。何の問題もなく、滞りなく家賃が入って来るのが理想ですが、そういうときばかりではありません。よく起こりがちなのが、家賃滞納トラブルです。クレジットカード払いでなく口座振替などの場合は、うっかり残高を不足させていたということもありますので、2か月程度なら許容範囲とされることが多いです。入居時に作成する賃貸契約書に、家賃を2か月滞納したら退去と記す家主もいますが、これは裁判でも無効となる可能性が高いです。記載していても効力のない文言を記すのは避けたほうが無難でしょう。インターネットが普及した現在、時にこうした契約書がいつ無断転載されるかもわかりません。
 家賃滞納による強制退去は、滞納期間が4か月になれば、裁判所から認められるのが一般的です。裁判費用や強制執行の費用など、すべて家主の負担となりますので、今後は入居者には家賃保証会社の利用を求めることが望まれます。連帯保証人に費用を求めても、回収できないことがありますし、時間も手間もかかり、心労も相当なものとなります。家賃保証会社の利用があれば、家賃の回収は簡単にできます。

 不動産賃貸で意外に多いのが、ペットトラブルです。ペット禁止という契約でも、何の抵抗もなくペットを飼い始める借り手は多いです。ペットを飼い始めたからと言って、すぐ退去させる例ばかりではありません。不動産余りの時代となり、空室が増えていますから、家主の中には、家賃の滞納がなく、原状回復費用の請求にも応じそうな借り手であれば、大目に見ようとするケースも見られます。戸建てであればそれでも良いことになりますが、集合住宅の場合はそうはいかないことが多いです。
 集合住宅では、ペット禁止の場合、居住者のほとんどはペットを好みません。ペット好きの人は、規則に関わらず飼い始めるものです。家主に苦情を言っても解決しそうにない場合、他の居住者が引越して行く可能性があります。最近は連帯保証人不要の物件も増え、礼金がゼロであることも多く、引越し会社の料金も下がっていますから、以前よりずっと転居しやすくなっています。
 他の居住者が引越して行くからと、ペットを手放すか、退去するかを求めても、すぐには解決しないことが多いです。家賃滞納の場合と同様、強制退去させるには、裁判が必要です。裁判の判決を得て、強制退去となるまでにはかなりの期間を必要とします。ペットの問題には、迅速に対応することが求められます。